蒸し暑い(谷口雅春)

宇宙は神の宇宙である。神は無限の叡智をもって、日に日に新しきものを産み出し給いつつあるのである。それゆえに宇宙は永遠の進歩であり、新生であり、若返りであるのである。  谷口雅春「真理の吟唱」

 

ここで永遠に若返る宇宙を提示することで西欧的な「完成に向かいつつある世界」という概念を見事に打ち破っている。谷口雅春はさすが「生長の家創始者だけあってさらりと美しい言葉で真理を描写している。真理は、もし真理と言うものがあるのだとしたら、こうでなければならないという視点を彼は見事に提示してみせる。彼はまことに稀有な存在であった。世界は日々新しくならなければならず、それはつまり「常に既に」というあの「永遠の哲学」を我々に思い起こさせる。